土屋俊輔
光田康典
マリアム・アボンナサー

Re:volvers8 ORIGINAL SOUNDTRACK

最強のおとぎ話のヒーローたちの音楽、取り揃えています。

2019年冬にSEGAから配信される、スマートフォンゲーム『リボルバーズエイト』本編に使用されたジングルを含めた全26曲をあますことなく収録したオリジナル・サウンドトラック。土屋俊輔、光田康典が音楽プロデューサー兼作曲を務め、さらに作曲としてマリアム・アボンナサーも加えたプロキオン・スタジオ全面協力の作品。バラエティ豊かなステージ、キャラクターを表現した多彩な音楽が魅力の一枚。

information

Re:volvers8 ORIGINAL SOUNDTRACK

2018.12.28 FRI 配信 START

配信版

配信 ONLY / SBPS-0040
単曲価格:¥200(税込)
アルバム価格:¥2,400(税込)

*44.1kHz/16bit版・48kHz/24bit版 共通
*配信サイトによって価格が変わる可能性がございます。

  1. Re:volvers8 Prologue

    作曲・編曲:土屋俊輔

  2. カジノ鬼ヶ島 ~桃太郎のテーマ

    作曲・編曲:土屋俊輔

  3. What's yours is mine ~シンドバッドのテーマ

    作曲・編曲:土屋俊輔

  4. 竜宮リゾートへようこそ ~浦島太郎のテーマ

    作曲・編曲:マリアム・アボンナサー

  5. 小さな炎の中で ~マッチ売りの少女のテーマ

    作曲・編曲:光田康典

  6. シンデレラオンステージ! ~シンデレラのテーマ

    作曲・編曲:マリアム・アボンナサー

  7. CLUB ASHIGARA ~金太郎のテーマ

    作曲・編曲:土屋俊輔

  8. 百年の微睡 ~眠り姫のテーマ

    作曲・編曲:マリアム・アボンナサー

  9. 武神アルプスに立つ ~クララ&ハイジのテーマ

    作曲・編曲:土屋俊輔

  10. ダンス!ダンス!カーレン! ~赤いくつのテーマ

    作曲・編曲:土屋俊輔

  11. 筋肉礼賛 ~はだかの王様のテーマ

    作曲・編曲:光田康典

  12. 頂点を目指して ~始まりの場所

    作曲・編曲:光田康典

  1. デッドヒート

    作曲・編曲:マリアム・アボンナサー

  2. 勝利のポーズ

    作曲・編曲:土屋俊輔

  3. 勝負の結果は?

    作曲・編曲:土屋俊輔

  4. Road to Battle Arena

    作曲・編曲:土屋俊輔

  5. 新たなる出会い

    作曲・編曲:マリアム・アボンナサー

  6. イマーゴ

    作曲・編曲:マリアム・アボンナサー

  7. ドラマシーン:朝日の中で

    作曲・編曲:土屋俊輔

  8. ドラマシーン:前門の虎

    作曲・編曲:土屋俊輔

  9. ドラマシーン:(^ω^)

    作曲・編曲:土屋俊輔

  10. ドラマシーン:昔々あるところに

    作曲・編曲:土屋俊輔

  11. ドラマシーン:ひとりぼっち

    作曲・編曲:土屋俊輔

  12. ドラマシーン:どちらまで?

    作曲・編曲:土屋俊輔

  13. ドラマシーン:謁見の間

    作曲・編曲:土屋俊輔

  14. カジノ鬼ヶ島 ~short version

    作曲・編曲:土屋俊輔

  1. Revolve8—Prologue

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  2. Ogre Island Casino—Momotaro theme

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  3. What's Yours Is Mine—Sinbad theme

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  4. Welcome to Lieu-Gouet Resort—Urashima Taro theme

    Composer & Arranger: Mariam Abounnasr

  5. In a Small Inferno—Little Match Girl theme

    Composer & Arranger: Yasunori Mitsuda

  6. Cinderella, Live on Stage!—Cinderella theme

    Composer & Arranger: Mariam Abounnasr

  7. Sumo Club—Kintaro theme

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  8. Hundred-year Slumber—Sleeping Beauty theme

    Composer & Arranger: Mariam Abounnasr

  9. Goddesses of War of the Alps of the World—Clara and Heidi theme

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  10. Dancing Karen!—Karen theme

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  11. King of Muscles—Emperor theme

    Composer & Arranger: Yasunori Mitsuda

  12. To the Top—A New Beginning

    Composer & Arranger: Yasunori Mitsuda

  13. Dead Heat

    Composer & Arranger: Mariam Abounnasr

  14. A Winning Pose

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  15. And the Winner Is...

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  16. Road to Battle Arena

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  17. A New Hero

    Composer & Arranger: Mariam Abounnasr

  18. Imago

    Composer & Arranger: Mariam Abounnasr

  19. Story: Morning Sunlight

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  20. Story: Crouching Tiger

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  21. Story: ( ^ω^ )

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  22. Story: Once Upon a Time

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  23. Story: All Alone

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  24. Story: Where To?

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  25. Story: The Audience Chamber

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

  26. Ogre Island Casino—Short version

    Composer & Arranger: Shunsuke Tsuchiya

video
artists
土屋俊輔

土屋俊輔

作曲家、編曲家、プロデューサー

ミューズ音楽院卒業後、音楽制作チームを結成しフリーで幅広く活動。2007年プロキオン・スタジオ入社。入社後は『アナザーエデン』、『超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido』、『ステラグロウ』、『もし、この世界に神様がいるとするならば。』など、ゲーム音楽を中心とした作品を手がける他、『剣が君』シリーズ等では歌楽曲の作成も行なっている。『アナザーエデン』ではメインコンポーザーを務め、同ゲームのオリジナル・サウンドトラック2以降はサウンドプロデューサーも担っている。オーケストラやロックを中心としながらも、ファンク、トランス、ジャズなど幅広いジャンルの音楽に精通。メロディだけで作品の情景やシーンが鮮明に浮かぶような楽曲を作ることを信条とし、熱い戦闘曲や、弦とピアノによる繊細な楽曲が特に人気を博している。近年では『サウンド&レコーディング・マガジン』を中心に執筆活動やインタビューも掲載され、作曲以外にも精力的に活動を広げている。柔らかな物腰と天然な一面を時折見せ周囲を和ませながら、二児の父としても奮闘中。

代表作:『アナザーエデン』『超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido』『ステラグロウ』『もし、この世界に神様がいるとするならば。』

光田康典

光田康典

作曲家、編曲家、プロデューサー

1972年1月21日生まれ。1992年スクウェア( 現スクウェア・エニックス)入社、1995年『クロノ・トリガー』で作曲家デビュー。『ゼノギアス』等の作曲を担当した後、1998年に独立。フリーランスで活動後、2001年プロキオン・スタジオを設立し、同社の代表を務める。
現在はテレビや映画、アニメ、ゲームなどジャンルにとらわれない多様な作曲をこなし、有名アーティストへの楽曲提供やアルバムプロデュースを手がけるほか、国内外のライブ出演や海外でのレコーディング、書籍の寄稿も積極的に行うなど多岐にわたり活動中。

代表作:『クロノ・クロス』『ゼノサーガ エピソードI』『ソーマブリンガー』『新・光神話 パルテナの鏡』『SOUL SACRIFICE DELTA』NHKスペシャル『宇宙生中継 彗星爆発 太陽系の謎』『イナズマイレブン1〜3』『イナズマイレブンGO クロノ・ストーン』『イナズマイレブンGO ギャラクシー』『イナズマイレブン アレスの天秤』『イナズマイレブン オリオンの刻印』『黒執事 Book of Circus』『ゼノブレイド2』『FINAL FANTASY XV エピソード イグニス』他多数。

マリアム・アボンナサー

マリアム・アボンナサー

作曲家、編曲家、オーケストレーター

イギリス・ロンドン生まれ。7歳の頃に独学で作曲を始める。ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校(音楽専攻)卒業後、トリニティー音楽院にて修士号を取得。在学中は音楽活動のほか、ピアニストフジコ・ヘミングのコンサートアシスタントを務める。2015年プロキオン・スタジオ入社。同年に作曲家光田康典氏の20周年記念ライブ『The Brink Of Time』でキーボーディストとして東京・台湾公演に参加、およびラジオドラマ『らじどらッ!夜のドラマハウス』で作曲家デビュー。近年では編曲家・オーケストレーターとして『NieR Orchestral Arrangement』、『ゼノブレイド2』、『FINAL FANTASY XV エピソードイグニス』『イナズマイレブン アレスの天秤』などの作品に参加する。その他通訳者としても海外からのアーティストのレコーディング現場で活躍中。

代表作:『アナザーエデン』

i

個性 × 個性が生み出したこの一撃を聴け!

個性的なキャラクター、個性的な作曲家陣が揃う『リボルバーズエイト』の楽曲を、作曲だけではなく音楽プロデューサーとして見事まとめあげた土屋俊輔氏にその裏側を聞いた。

——
音楽プロデューサー兼作曲家として『Re:volvers8 ORIGINAL SOUNDTRACK』の半分以上の楽曲を手がけた土屋俊輔さんをお呼びしました! 本日はよろしくお願いします!
土屋
よろしくお願いします!
——
それでは早速インタビューに移りましょう。今回はゲームの配信前にサントラを先に出すという珍しい事例でしたね。どういう経緯だったのでしょうか?
土屋
ゲームのベータ版配信があったんですが、ありがたいことに音楽の評価がとても高かったそうで、『リボルバーズエイト』の配信を楽しみに待っているお客様に喜んでもらいたいと制作会社であるセガゲームス(株式会社セガゲームス)さんからお話をいただいたんです。
——
なるほど。プロキオン・スタジオの作曲家である光田康典さん、土屋さん、マリアム・アボンナサーさん、3名が参加されているということで、音楽にも注目をしているファンの方々が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
土屋
プロキオン・スタジオが手がけるというところで期待感を持っていただけるのはプレッシャーもありますが、やはりありがたいですね。
——
プロキオン・スタジオといえば、生楽器を使いレコーディングを積極的に行うイメージがあります。
土屋
そうですね、レコーディングをする場合、譜面制作や準備にはそれなりに手間がかかりますが、録ってしまえばその後の修正はほとんど必要ありませんし、プロのミュージシャンの方々が素晴らしい演奏をしてくださるので、当然打ち込みより良いものになります。レコーディングをした方が結果として早いし出来も良いということが会社の共通認識であるため、積極的に取り組んでいるのだと思います。
——
それでは逆に打ち込みの良さはどんな点ですか?
土屋
打ち込みですとぎりぎりまでゲームに合わせて直すことが可能です。ですがレコーディングをしてしまうと、原則録り音を直すことはできません。ですが大変さでいいますと、レコーディングの方がより大変と思う方が多いと思いますが、意外と打ち込みの方が大変だったりもします。というのは、クオリティを上げるためには打ち込みに時間をかけないといけないからです。

キャラクターの表現

——
それぞれ良い点と大変な点があるんですね。それではここからは土屋さんの曲作りについて掘り下げていきましょう。『リボルバーズエイト』はいわゆる一本のメインストーリーがあるようなゲームとは違い、主にキャラクターのテーマ曲と、ドラマパート曲の2パターンの音楽構成となっています。楽曲を作る上で決定的に作り方が異なったポイントはありますか?
土屋
キャラクターごとに全く異なる背景や世界観があるので、キャラクターによって音楽は和であったり、洋であったり、民族的であったり、はたまたラップであったりと多種多様です。ですがそれらを全てまとめた時に『リボルバーズエイト』という一つの作品としてしっかり統一感を感じられるようにするのが大変でありながらも、制作する上で面白い点でした。
——
キャラクターたちがとても個性的で魅力的ですもんね。このキャラクターたちを統一させるのは確かに大変そうです。
土屋
本当に個性的なキャラクターばかりなのですが、個人的にもこういう、ある意味ぶっとんだ方向性は大好物でしたので、これからどんな音楽をつけようかとワクワクしたのを覚えています。一見すると派手な見た目だったりしますが、キャラクターごとに色々とそこに至るまでのストーリーがあったりしますので、そういったものを音楽からも感じられるように作っています。そういう意味では金太郎のテーマ(M7「CLUB ASHIGARA ~金太郎のテーマ」)が個人的に気に入っています。
——
金太郎の見た目にはびっくりしました(笑)! 本来のおとぎ話、昔話で知られているキャラクター像と、『リボルバーエイト』のキャラクターのギャップをどのように音楽で表現しましたか?
土屋
金太郎のテーマでいいますと、金太郎がもともと持つ和の部分を三味線で、ゲーム内のホストという設定をクラブサウンドで表現しています。桃太郎(M2「カジノ鬼ヶ島 ~桃太郎のテーマ」)や金太郎などは元のキャラクター像からは思いつかない楽曲かなと思います(笑)。

土屋俊輔の多面的な音楽性

——
金太郎の楽曲を聴いた時、和とクラブサウンドがこんなに親和性のあるものなのかと驚きました。土屋ファンが知る今までの土屋サウンドとはまた異なった雰囲気の楽曲が今作は多くありますね。その幅広い音楽性はどのように培われたのですか?
土屋
昔から色々なジャンルの曲が好きで、どれか一つに定めず作曲してきたことが影響しているかもしれません。今作では普段作りたくてもあまり作る機会のないような音楽を作ることができましたので、とても満足いくものになったと思います。
——
新たな土屋さんの魅力を味わっていただきたいですね! それでは逆にバトル曲に定評のある土屋さんがバトル曲好きにオススメするとしたらどの楽曲ですか?
土屋
僕のこれまでのバトル曲らしいものというと、シンドバッドのテーマ(M3「What's yours is mine ~シンドバッドのテーマ」)が近いかもしれません。この楽曲はAメロ、Bメロにサビがあり間奏ありと、王道な展開になっています。もちろん僕のお約束(?)の転調もいれてあります(笑)。
——
あれ? 転調はもう封印するんじゃ……(笑)?
土屋
演奏をするミュージシャンの方々には大変な思いをさせてしまいますが、ファンのみなさんが僕の転調を応援してくれたのでこれからもいれていきたいと思います(笑)。

「ステージ曲」だからこその取り組み

——
それではこれからも土屋さんの転調っぷりを楽しみにしています。ゲームとしてはキャラクターのテーマ曲はステージ曲として使用されるとのことですが、単純に「バトル曲」ではなく「ステージ曲」だからこそ気をつけた点はありますか?
土屋
ステージ曲ということで、バトルという枠組みにとらわれない楽曲が多くできたと思います。マリアムが作曲した浦島太郎の曲(M4「竜宮リゾートへようこそ ~浦島太郎のテーマ」)はバトルとしてはとても陽気な雰囲気ですし、シンデレラの曲(M6「シンデレラオンステージ! ~シンデレラのテーマ」)もアイドルポップで明るい曲調です。またステージごとに背景が変わりますので、そういった点も意識しています。特に背景を意識した楽曲はカーレンのテーマ(M10「ダンス!ダンス!カーレン! ~赤いくつのテーマ」)ですね。カーレンのステージにでは教会や墓場、ホラーといった要素があったので、間奏部分でそのような雰囲気を表現しています。
——
カーレンのテーマもかなり個性的な楽曲ですよね。
土屋
カーレンと金太郎の楽曲は特に気に入っています。両曲ともキャラクターに合わせ、クラブビートにしようと決めていました。僕のオリジナリティというとメロディやコード感はいわずもがなですが、面白い所では一発の声ネタの使いどころでしょうか(笑)。
——
ふんだんに散りばめられた声ネタはどれも個性的な使い方でかなり印象的でした。「パッパッパッパーリ〜!」は初めて聴いた時吹きました(笑)。どんな面持ちでこの声ネタを仕込んでいたんだろうと想像すると……。
土屋
そこは想像しないでください(笑)。

音楽プロデューサーとしての手腕

——
それでは今度はドラマパート曲についてお聞きしたいと思います。個性的なキャラクターたちが出演するドラマパート曲で意識した点はなんでしょうか?
土屋
ドラマパートの方はおとぎ話の雰囲気をより出したかったので、民族的な要素を入れています。例えばアコーディオンやフィドルなどの楽器です。とはいえ、キャラクターのテーマ曲と乖離しすぎてもいけませんので、そのあたりはアレンジでうまくバランスをとっています。
——
どのキャラクターが出ていても違和感のないバランス感はお見事です!土屋さんの作曲家としてはもちろん、音楽プロデューサーとしても手腕を感じます。
土屋
ありがとうございます。
——
しかも今回は土屋さんだけではなく、光田さん、マリアムさんも楽曲を作っていて、見事に全体のサウンドとして3人の個性もありつつ調和もありますね。
土屋
そうですね、3人の作曲家それぞれが個性を出して、いい意味で作曲家同士でもバトルをしている点に注目して聴いていただきたいです。きっと「3人とも楽しんで作っているなあ」というところが伝わる作品になっていると思います。
——
キャラクターの指定は音楽プロデューサーとして土屋さんが行ったのでしょうか?
土屋
自分たちでやりたいものを選んだのもありますし、得意な曲調を考え、僕が指定したものもあります。またセガゲームスさんからの提案で決めたものもありますね。

土屋俊輔から見る光田氏、マリアム氏

——
お二人が作ってきた楽曲で面白かった点、意外だった点をお聞かせください。
土屋
光田作曲のマッチ売りの少女(M5「小さな炎の中で ~マッチ売りの少女のテーマ」)は、クリスマス感のあるステージイメージからキラキラした可愛らしい感じを僕は想像していたのですが、哀愁のあるかっこいい曲ができてきたのが驚きました。イントロのチェンバロで一気に世界に引き込むところは流石だなと思います。マリアム作曲の浦島太郎の曲は二胡やスティールドラム、三線といった楽器をうまくまとめていて、これも自分では作ることのなかった楽曲に仕上がっていると思います。サビの繰り返しで転調するのですが、もし僕が悪い影響を与えていたらこの場を借りて謝っておきます(笑)。
——
それでは本当にうまくキャラクターの割り振りができたんですね。これからもプロキオン・スタジオで音楽を担当される際は音楽プロデューサー土屋俊輔にも注目していきたいと思います。
土屋
ははは、お手柔らかにお願いします(笑)。
——
キャラクターのテーマ曲、ドラマパート曲と大まかに分かれている中、『リボルバーズエイト』全体を表現した楽曲となりますと、プロローグ曲の「Re:volvers8 Prologue」(M1)とホーム画面で使用されている「Road to Battle Arena」(M16)でしょうか?
土屋
そうですね、どちらも『リボルバーズエイト』というゲームの中で重要なポジションの楽曲だと思います。ホーム画面の楽曲は、決戦が始まる前の静かな緊張感を表現したいと伺っていましたので、そこから膨らませていきました。ホーム画面の映像を初めて見た時に声の要素をいれたいと思い、HIPHOP調の楽曲になりました。

個性的な楽器 × 個性的な使い方

——
「Re:volvers8 Prologue」で使用されているチェレスタという楽器は、生で録音するのはかなり珍しいとか。
土屋
そうですね、僕は初めて録音しました。実際に楽器を触らせてもらうという貴重な体験もさせていただきました。音を聴くと軽いタッチで弾けそうなイメージだったんですが、実際は鍵盤がかなり重くてびっくりしました。でもそうは聴こえないのは演奏をしてくださった中山博之さんのお力ですね。
——
それは貴重な体験ですね。そして現場の良い雰囲気が伝わってきます。
土屋
見知った奏者も多く、デモからよりその楽器に適した演奏にしていただくなど、和気藹々とした雰囲気で進めることができました。
——
チェレスタもそうですが、珍しい楽器がふんだんに使われていますが楽器の選定はどのように行われたのでしょうか?
土屋
キャラクターごとに楽曲の雰囲気ががらっと変わりますので、最初はそのイメージをつかむのにやはり苦労しました。そこでセガゲームスさんとも、このキャラクターにはどんな楽器を使ったら面白くなるのだろうか? というところを納得いくまでやり取りさせていただき、少しずつイメージを固めていきました。
——
ただ珍しい楽器が使われているだけではなく、新しい使われ方がされているのも特徴的ですね。
土屋
そうですね、今回のレコーディングでは弦やバンド楽器に加え、三味線・三線・バンスリ・二胡・ケーナなど珍しい楽器もたくさん収録していますが、新しい試みとしては、民族的、伝統的な楽器を、従来のスタイルとは異なるジャンルに掛け合わせた音楽にしてみています。例えばバンスリはアラビアンロックで鳴っていますし、三味線はクラブサウンドアレンジで使われています。その分奏者の方には、苦労を強いてしまったのですが(笑)。
——
改めて楽器にも注目して楽曲を聴いて欲しいですね。
土屋
はい、ぜひ奏者のみなさんの演奏を堪能してください! 今回のサントラは配信のみなので、通常ブックレットに掲載するスタッフクレジットはありませんが、その代わり特設サイトでスタッフクレジットを公開しています。ぜひミュージシャンのみなさんにも注目していただけたら嬉しいです。
——
ありがとうございます! それでは最後にファンのみなさまへメッセージをお願いします。
土屋
プロキオン・スタジオがお贈りする個性的なサウンドを楽しんでいただけたら嬉しいです。何度聴いても飽きないくらい面白いサントラだと思います。ゲームと合わせてぜひよろしくお願いいたします!
——
土屋さん、ロングインタビューお付き合いいただきありがとうございました!
土屋
ありがとうございました!

野﨑麻結(インタビュアー / ライター)

staff_credits

s01

土屋 俊輔
光田 康典
マリアム・アボンナサー

div

s02

土屋 俊輔

s03

秋田 裕之

s04

近藤 麻衣(LANDMARK STUDIO)
野町 真也(バーディハウス)
佐藤 千恵(Sound Inn)
飯島 絵莉子(Green Bird)

s05

LANDMARK STUDIO
SOUND INN STUDIOS
ABS RECORDING
Green Bird

s06

里見 勉(シャングリラ)

s07

有限会社プロキオン・スタジオ

div

s08

ドラム
本橋 昭宏
山本 真央樹
佐野 康夫
エレキベース
AKIRA
エレキベース & フレットレスベース
田辺 トシノ
エレキギター & アコースティックギター
太田 光宏
エレキギター
坂本 遥
チェレスタ
中山 博之
ケーナ & オカリナ
高桑 英世
フルート & バンスリ
多久 潤一朗
ハープ
朝川 朋之
三味線
小山 豊
三線
松宮 幹彦
二胡
土屋 玲子
ボーカル
神田 智子
アコーディオン
藤野 由佳

s09

ソロ・ヴァイオリン & 1st ヴァイオリン
真部 裕
1st ヴァイオリン
徳永 友美
柳原 有弥
氏川 恵美子
戸原 直
入江 茜
多川 智子
城元 絢花
2nd ヴァイオリン
藤堂 昌彦
石橋 尚子
村井 俊朗
川口 静華
岡部 磨知
森本 安弘
ヴィオラ
菊地 幹代
二木 美里
青木 史子
渡邉 智生
チェロ
遠藤 益民
村中 俊之
多井 智紀
西方 正輝
コントラバス
赤池 光治
木村 将之

div

s10

光田 康典(プロキオン・スタジオ)

s11

野﨑 麻結(プロキオン・スタジオ)

s12

トム・ミッチェル(プロキオン・スタジオ)

s13

Ryota-H

s14

野﨑 麻結(プロキオン・スタジオ)

s15

株式会社セガゲームス

s16

菊池 正義(セガゲームス)
関本 梓(セガゲームス)
三堀 泰(セガゲームス)
平山 雄大(セガゲームス)
樋渡 太郎(セガゲームス)
浦出 鉱太郎(セガサミーホールディングス)
堀越 聖司(セガサミーホールディングス)
黒田 淳也(プロキオン・スタジオ)
芦野 麻美(プロキオン・スタジオ)